コインランドリーの競合調査の方法|半径2km以内をどう見るか・チェック項目を解説

 

コインランドリーの開業を検討する上で、競合調査は立地判断と並ぶ最重要作業のひとつです。「近くに競合がいるから諦める」でも「競合がいても自分の店なら大丈夫」でもなく、データに基づいて競合の強さを評価し、出店すべきかどうかを判断することが目的です。この記事では、競合調査の具体的な手順・チェック項目・評価の仕方を、東海機材が解説します。


なぜ競合調査が重要なのか

コインランドリーの主要な商圏は半径500m〜1kmです。この範囲に強い競合店がある場合、利用者を奪い合う構図になり、双方の稼働率が下がります。

重要なのは「競合がいる・いない」だけでなく、競合の「強さ」を正確に評価することです。設備が古く清掃も行き届いていない競合店であれば、新規出店でシェアを奪える可能性が高い。逆に設備が新しく評判も良い競合店が近くにある場合、出店しても稼働率が上がらないリスクがあります。

感覚ではなく、現地調査と数値評価を組み合わせた競合分析が、開業後の収益を左右します。


ステップ①:Googleマップで競合店の全体像を把握する

競合店の洗い出し

まず候補地を中心に、Googleマップで「コインランドリー」「コインランドリー 近く」と検索し、半径2km以内の競合店を地図上にプロットします。

確認するポイントは次の通りです。

  • 店舗名・住所(正確な場所の把握)
  • 自店候補地からの距離(徒歩・車での所要時間)
  • Googleの口コミ評価(★の数・レビュー数・最新の口コミ内容)
  • 営業時間(24時間か時間制限があるか)

口コミから読み取れること

Googleの口コミは競合店の実力を推し量る貴重な情報源です。読み解くポイントを整理します。

口コミの内容 読み取れること
「清潔感がある」「いつもきれい」 清掃管理が行き届いている強い競合
「機械が古い」「故障が多い」 設備が老朽化した弱い競合
「いつも満員で待つ」 需要があるが供給が不足→新規出店の余地あり
「店員がいなくて不安」 管理が疎か→差別化の余地あり
「駐車場が狭い・ない」 駐車場を確保できれば競合優位になれる

特に「いつも満員で待つ」という口コミが複数あるエリアは、需要があるにもかかわらず供給が足りていないことを示しており、新規出店のチャンスと読めます。


ステップ②:現地調査で競合店の実力を直接評価する

Googleマップの情報だけでは不十分です。必ず実際に競合店を訪問し、現地で目と手で確認することが必要です。

訪問のタイミング

競合店を複数の時間帯で訪問することで、稼働率の実態が見えてきます。

訪問時間帯 確認できること
平日の昼間(10〜14時) 主婦・シニア層の利用状況
平日の夜間(19〜22時) 会社員・共働き世帯の利用状況
土日の午前〜午後 ファミリー層の利用・稼働のピーク
雨天日 乾燥機需要が集中する日の混雑状況

現地チェックリスト

競合店を訪問したら、次の項目を確認・記録します。

設備面

  • [ ] 洗濯機・乾燥機の台数と容量(小型・中型・大型の内訳)
  • [ ] 機器の年式・型番(新しいか古いか)
  • [ ] 特殊機器の有無(スニーカーランドリー・布団洗濯機・スチームコースなど)
  • [ ] 両替機・カード決済・スマホ決済への対応状況
  • [ ] 洗剤・柔軟剤の自動投入機能の有無

清潔感・管理状況

  • [ ] 床・機器の外観の清潔さ
  • [ ] ゴミ箱・ティッシュなどアメニティの状態
  • [ ] 照明の明るさ(暗くなっていないか)
  • [ ] 機器の故障・使用不可の台数

立地・集客力

  • [ ] 駐車場の台数・止めやすさ
  • [ ] 幹線道路からの視認性
  • [ ] 近隣施設(スーパー・ドラッグストアなどとの相乗効果)
  • [ ] 看板・サインの視認性

稼働状況

  • [ ] 訪問時の稼働台数・稼働率(何台中何台が使用中か)
  • [ ] 待ち人数の有無
  • [ ] 利用者層(ファミリー・単身・シニアなど)

ステップ③:競合店の「強さ」をスコアで評価する

現地調査の結果を、スコアで数値化します。主観的な印象を数値に変換することで、複数の競合店を客観的に比較できるようになります。

評価シートの例

評価項目 配点 競合店A 競合店B
設備の新しさ・充実度 30点 25点 10点
清潔感・管理状況 25点 20点 8点
立地・駐車場 25点 15点 20点
口コミ評価 20点 16点 6点
合計 100点 76点 44点

スコアが高い競合店(例:競合店Aの76点)は「強い競合」であり、自店がシェアを奪うためには明確な差別化が必要です。スコアが低い競合店(例:競合店Bの44点)は「弱い競合」であり、新規出店で利用者を取り込める可能性が高いと判断できます。


ステップ④:Huffモデルで集客シェアを試算する

現地調査で各競合店の「魅力度スコア」が出たら、Huffモデルを使って自店の期待集客シェアを試算します。

P(自店)=(自店の魅力度 ÷ 距離²)÷ すべての店舗の(魅力度 ÷ 距離²)の合計

計算例

商圏内に自店(新規)と競合2店舗がある場合を想定します。

店舗 魅力度スコア 消費者からの距離 魅力度 ÷ 距離²
自店(新規) 80点 600m 80 ÷ 0.36 = 222
競合A(強い) 76点 400m 76 ÷ 0.16 = 475
競合B(弱い) 44点 800m 44 ÷ 0.64 = 69
合計     766

自店の期待集客シェア = 222 ÷ 766 = 約29%

商圏全体の潜在利用者数にこのシェアを掛けることで、自店の期待来店者数と売上を試算できます。このシェアと損益分岐点を突き合わせることで、「出店すべきかどうか」の判断ができます。


競合調査の結果から「出店すべきかどうか」を判断する

競合調査の結果を踏まえた出店判断の目安を整理します。

出店を前向きに検討できるケース

  • 半径1km以内に競合店がなく、商圏内世帯数が十分にある
  • 競合店のスコアが低く(設備が古い・清掃不足・口コミ評価が低い)、差別化によってシェアを奪える余地がある
  • 競合店の口コミに「いつも満員で待つ」という内容があり、需要が供給を上回っている
  • Huffモデルの試算で自店の期待シェアが損益分岐点を上回る売上を確保できる

慎重に判断すべきケース・再考が必要なケース

  • 半径1km以内に新しい設備・高い口コミ評価の競合が2店舗以上ある
  • Huffモデルの試算で自店の期待シェアが損益分岐点を下回る
  • 競合店が大手FCブランドで、認知度・資金力において圧倒的な差がある
  • 商圏内の世帯数が少なく、競合を除くと利用者数の絶対数が足りない

東海機材では、競合調査の結果として収益が見込めないと判断した場合、開業をお断りするケースがあります。「費用を投じた後に失敗した」という結果を避けるための、誠実な判断です。


よくある質問

競合調査は自分でもできますか?

Googleマップの確認・現地訪問・チェックリストの記録は、オーナー自身でも実施できます。ただし、Huffモデルによる集客シェアの試算や、商圏内世帯数との掛け合わせによる売上試算は専門的な知識が必要です。東海機材では無料で競合調査・収益シミュレーションを実施しています。

競合店が開業準備中の場合、どう対処すればよいですか?

建築確認申請の公示情報や現地の工事状況から、近隣に新規コインランドリーが出店予定かどうかをある程度把握できます。東海機材では地域の出店動向を継続的にモニタリングしており、開業相談の段階でご案内することが可能です。

競合が強くても差別化で勝てますか?

差別化の内容と商圏内の需要規模次第です。「お肌ランドリー」のようなコンセプト差別化は、同じ商圏内に強い競合がいても、ターゲット層を絞り込むことで独自の支持層を獲得できる可能性があります。ただし、魅力度スコアで圧倒的に差をつけられる差別化要素がなければ、厳しい競争になることを覚悟する必要があります。

調査した競合店が閉店した場合、出店のチャンスですか?

競合店の閉店は商圏内の需要が残っているならチャンスです。ただし、閉店した理由を確認することが重要です。需要不足・立地の問題で閉店した場合は、同じ商圏に出店しても同様の結果になるリスクがあります。


まとめ|競合調査は「感覚」ではなく「スコアと数字」で行う

コインランドリーの競合調査は、Googleマップの確認・現地訪問・スコア評価・Huffモデルによる試算という4つのステップで、感覚ではなくデータに基づいた判断ができます。「競合がいるから無理」でも「なんとかなる」でもなく、数字が出店すべきかどうかを教えてくれるという姿勢が重要です。

東海機材では、候補地の競合調査から収益シミュレーションまでを無料で実施しています。「この場所で出店して大丈夫か」という問いに、データと実績で答えます。まずはお気軽にご相談ください。

無料相談・競合調査のご依頼はこちら →  黒字保証プランの詳細を見る →


運営:東海機材株式会社|コインランドリー経営ナビ 対応エリア:名古屋市・豊橋市・浜松市・静岡市・藤枝市・川崎市・東京・千葉

一覧へ戻る